今日の10/1は、鳥取市が市になってから130周年とのこと。まったくもって、オメデタイ話!なのに、その祝賀式典では一般市民は入場禁止。
(日程・内容)
① 開式のことば
② 国歌斉唱、市民歌斉唱
③ 市長式辞
④ 議長あいさつ
⑤ 来賓祝辞
◆市制施行130周年
⑥ 記念品贈呈(叙勲受章者36人 代表1人へ贈呈)
⑦ 表彰状授与(市政功労表彰者33人 代表1人へ贈呈)
⑧ 表彰状授与(特別功労表彰者20人 代表1人へ贈呈)
⑨ 謝辞(代表 1人)
◆新本庁舎完成
⑩ 新本庁舎新築工事経過報告
⑪ 工事施工業者へ感謝状贈呈(各工事代表11人へ)
⑫ 謝辞(代表2人)
⑬ 鏡開き
⑭ 閉式のことば
◆記念撮影(叙勲受章者、市政功労表彰者、特別功労表彰者)
◆新本庁舎内覧会
一般参加の可否 関係者のみ
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この新庁舎を建てる費用の約100億円を拠出した鳥取市民と日本国民の代表を一人も招かずにおいて、この工事で利益を得た「工事施工関係者」のみに感謝状を贈呈するとは何たることでしょうか?「関係者」という名の仲間内だけで、勝手に巨額の税金を分け合い喜び合うというのが本日の祝賀行事の主眼であったようです。
当然、2012年の住民投票で賛成多数で支持された「現庁舎耐震改修案」に「本体建設費の約33億円は高すぎる」とイチャモン付けておきながら、この新本庁舎の建設費約100億円にはアッサリと賛成した市議会与党の「新生・公明党・その他」の議員の面々も、本日の祝賀行事にはニコニコ顔で参列したことでしょう。
さて、筆者は1996年に亡くなられた故司馬遼太郎氏の愛読者であり、氏の著作のほとんどを読了しています。司馬さんは1985年頃に鳥取県を訪れていますが、鳥取市滞在時に鳥取城址の見学を進められて婉曲に断っています。以下、朝日文庫 第27巻 「因幡・伯耆の道」からの引用。
「・・。私は城跡を見ることを好んでいる。しかしわざわざ鳥取城址にゆく気がしないのは、どうも、江戸二百数十年、ぼう大な数の家臣団が、百姓の米を食ってきただけの痕跡を見て、あすから元気に生きましょうという気がおこりそうにないからである。」
もしも現在、司馬さんがご健在で再び鳥取市を訪れ、この新市庁舎を見たらなんと言われるでしょうか。「日本全国の中で、鳥取市だけは江戸時代のままだね」とおっしゃるのではないでしょうか。
/P太拝