「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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霞が関高級官僚の没落

 日本学術会議が推薦した六名に対するの任命拒否の件については、いまだに菅内閣からのまともな説明はない。法律的・論理的に既に破綻していて今さら説明のしようがないことは確かなのだが、あえて選定基準を示さないことで学界への圧力を今後も加え続けようとも狙っているのだろう。真綿で首を絞めつけるように、国内各界に対してじわじわと陰湿に圧力を加え続けるのが「菅流」のようである。

 当面は、事務方の落ち度として説明を済ませたいらしいが、ここでは国の法律に反して推薦者名簿を改ざんした当事者とされる杉田和博官房副長官について触れておきたい。wikipediaで見ると、東大法学部卒で元警察官僚。ちなみに、1986年には鳥取県警察本部長として鳥取に赴任している。最高学府を出て「法律の番人」となっていた人物が、いつの間にやら「内閣の番犬」へと成り下がってしまったのである。

 

 同様に高級官僚であった佐川宣寿元国税庁長官についても触れておこう。同氏は、財務省理財局長当時に森友学園に関する文書改ざんを部下に指示した疑いが極めて強い。改ざん指示の結果、当時の担当であった近畿財務局職員がそれを苦に自殺している。


 佐川氏の経歴だが、こちらも東大出で経済学部卒、旧大蔵省に入省後は順調に出世の階段を上がっている。改ざんを指示して部下を自殺させ、かつ、その後も国会で公然とウソをつき続けたことが事実であれば、前記の杉田氏よりもその罪ははるかに重い。退職金は減額されて七千万円から五千万円になったそうだが、多額の年金もあり彼の老後は安泰だろう。しかし、倫理的には犬以下である。犬は、少なくともウソはつかない。

 国内最高とされる大学を出た高級官僚が、安倍内閣に関わることでそろいもそろって人間以下の存在へと(「社畜」にならって「官畜」と呼びたい。これからは「菅畜」か?)、なぜ転落してしまったのであろうか。

 次の記事を読むと、キャリヤ官僚と呼ばれる若手の優秀な国家公務員が現在大量に退職している理由が判る。皆、上司のような「官畜」にはなりたくないのである。骨のある優秀な若手官僚がいなくなり、政治家の顔色を伺っては自分の保身しか考えない臆病な役人ばかりが後に残るようでは、日本の未来はますます暗くなる。

これから「若者の公務員離れ」がさらに加速する3つの理由

 なお、この記事の中では「業務民営化が進む地方自治体」の現状についても触れられている。民営化が進むことで、今後は地方公務員の多くが不要となる。たぶん、業務民営化では国内最先端を突き進んでいるであろう鳥取市の職員の皆さんにとっても、このことは他人ごとではあるまい。

/P太拝