「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

当ブログの内容は編集者個人の見解であり、「市民の会」の公式見解ではありません。当ブログへのリンク、記事内容の引用等はご自由に!

鳥取市職員給与アップが決定! 今年度だけで、全体で一億一千四百万円の増額。

 先月末の話になりますが、今年度の市職員の給与の増額が市議会の総務企画委員会で可決されました。詳しい内容については、下記の「鳥取あちこち見聞日記」の記事をご覧ください。
 
 今年度の増額は一般職員の全体で一億一千四百万円とのことです。例によって、この金額の中で非正規職員の待遇改善に回る部分はごくわずか、その大部分を正職員だけで分配するのでしょう。今年度の公表正職員数1289名でこの金額を割ると、一人当たり平均で年間9万円弱の人件費アップになります。正規の市職員の皆さん、給与アップおめでとうございます!
 
 この四月の市長選直前の3/25、とりぎん文化会館で現市長(前副市長)の総決起集会が開催されました。約二千人が集まったそうです。現場を見に行った人の話では、その中には非常に多くの市職員が含まれていたとのこと。多分、市職労からの動員がかかっていたのでしょう。二千人のうちの約半分は市職員ではないかと思います。
 
 この集会の様子が下記のサイトに載っています。ここに紹介したので、この先すぐに消されるかもしれませんが・・。
 
 このサイトの演説者を見ると、現市長がどのような業界から支持されているのかがよくわかります。
 
後援会長の清水氏:
 地元の鉄骨加工会社の社長。たぶん、新市庁舎の建設にはここの鉄骨を使うという約束が初めからできているのでしょう。
 
最後の応援演説者の道上氏:
 鳥取大学の元学長。鳥大工学部土木工学科の教授として長年勤務。その教え子であり就職の世話をした弟子数百人が日本中のゼネコンなどで活躍しているはず。当然ながら、この人は公共事業に関してはなんでもすべて賛成の立場。国の財政危機のことなど考えるはずがありません。大学の先生の肩書を持っていても、アタマから「中立な立場」と信用していいのかどうかその経歴をみなければ判断できないことが、道上氏の行動を見ているとよくわかります。
 
 市職員は半年たってやっと市長選での働きの恩賞をいただけたのでしょうか?一週間ほど、ちょっと選挙の応援をしただけで、今までよりも今後の年収で何万円ものアップが保障されるとしたら、何ともウラヤマシイ限りです。
(注:公務員の選挙活動は公職選挙法によって禁止されているので、そのような活動はしていると信じたくはないものです・・・。なお、地方公務員が選挙活動をしたことが立証された場合の罰則は、2年以下の禁錮または30万円以下の罰金です。(公職選挙法第二百三十九条の二の二項による))
 
 3/25の集会に集まった二千人の残りの約千人はまだ恩賞を受け取っていないのでしょうか?これらの人々については作業服姿の人が多く、やはり土木・建築業界からの動員が大半だったようです。当日の会場では、仕事で疲れた後で動員させられた参加者からの抗議(?)の怒号も聞こえたとのことです。
 
 市長選に立候補した三人のうちの他の二人の候補の集会に参加した人たちは、市財政の将来を心配する人、今までの市政を変えたいという思いの人など、鳥取市を今よりも良くしたいという思いで所属する業界に関係なく自発的に集まってきた人々です。支持している候補が当選したとしても、自分が直接に利益を得ることなど最初から期待していない市民です。現市長の決起集会に集まってきた人たちとはエライ違いです。最近はやりの「最後はカネメでしょ!」という言葉が当てはまるのはどっちでしょうか?
 
 土木・建築業界が現市長に選挙戦で協力したことに対する最大の恩賞は、関連事業も含めて百億円を超えるとされる多額の費用が動く「市庁舎新築移転」しかありません。一度否決された位置条例の市議会への再提案を表明している深澤現市長は、現在はこの業界への約束に答えようとして、特定の市議への裏工作に忙しいことと思います。
 
 市民みんなで今後の成り行きをしっかりと見守りたいものです。私たちの納めた税金、国があらたに借金することになる財源、それらが特定業界・団体のために無駄に使われることがないように、透明性を維持しつつ公平にかつ市民全体のために使われるように、引き続き市議会を監視しましょう。