「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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プラスチックゴミによる環境汚染、既に我々の体内にも到達!

 今日は台風のおかげで多少気温が下がっている鳥取市ではあるものの、先月末の梅雨明け以来、昨日までの段階で、実に15日間連続で35℃超えの猛暑日が続いていました。今、地球が本当に壊れつつあるのではないでしょうか。あまりの暑さのためか、昨日はとうとう我が車のエアコンが故障してしまいました。まあ、しばらくは車を使わないことで、微かでも温暖化の歯止めになるかと思えば、そう腹も立たないのだが・・・。

 何しろ、世界最大の超大国のトップの座に、この温暖化の仕組みを理解する能力のない阿呆が座ってるのだからしょうがない。その阿呆に一切文句を言わぬどころか、一緒にゴルフをして喜んでいるタイコモチの腰ギンチャクが我が国のトップに座っていることについては、日本国民として情けないというほかはない。

 ただし、視点を変えてみれば、温暖化の仕組みを理解する能力に欠ける人間でも、親のコネでやっとこさ大学を入学・卒業できたと噂されている人間であっても、世渡り上手でさえあれば超大国や大国のトップにまで出世できるのである。このご両人、世間の凡人に対して出世意欲を鼓舞する稀有な存在であると言えないこともない。

 さて、以下、温暖化との直接関係はないが、最近話題になることの多い廃プラスチックによる環境汚染について取り上げてみたいと思います。まずは下の二枚の写真をご覧いただきたい。

イメージ 1
イメージ 2
 二枚ともに、太平洋の真ん中にある、その大半が無人島のミッドウェイ諸島でOWSコアホウドリを撮影したものである。親鳥が餌と間違えてPETボトルのフタやライターなどのプラスチックごみを与えることでヒナが毎年大量に死んでいるが、島に漂着したライターの約半分は日本製とのこと。プラスチックごみの誤食や漁船の網に巻き込まれることで毎年推定150万羽以上の海鳥が死んでおり、この60年間で海鳥の個体数は実に約七割も減ったそうである。

 次の記事はタイのアオウミガメに関するもの。昨年、タイのある海岸に打ち上げられたアオウミガメの死骸を調査したところ、その死因の約半分はプラスチックの誤食によるものだったそうだ。


 さて、「鳥やカメがゴミでいくら死のうが、俺には関係ない」と思う方もいるのだろうが、我々人間にとっても無縁な話ではない。次の記事は、すでに我々人間も、食物や飲料を介して体内に微細化したプラスチックを取り込んでしまっていることを示している。なお、この記事中の「下に点線が引かれている部分」をクリックすると、水道水や食塩の中にどのくらいのマイクロプラスチックが含まれているかを知ることができる。


 たまたま本日公開なのだが、次の記事は、我々が空気からもマイクロプラスチックを自分の呼吸器内に取り込みつつあることを示唆している(ここにも某阿呆が登場)。


 このように既に人間の体内に取り込まれつつあるマイクロプラスチックなのだが、健康上どのような影響を与えるのかはまだ明確には分かっていない。しかし、過去約四十六億年の地球の歴史の中では全く存在していなかった物質が、地球の全生物史上で初めて生物の体内に入ってきているのだから、少なくとも、良い影響を与えることはありえないだろう。

 次の記事は、プラスチックに含まれている環境ホルモン乳がん精子減少を引き起こす可能性、また、発がん性があるDDTやPCBがマイクロプラスチックの表面に吸着されやすいことについて述べている。

 この記事では、日本の海のプラスチック汚染の度合いが世界平均よりも著しく高いことについても具体的に触れている。
 

 時間がたつほどにマイクロプラスチックはさらに粉砕されて微細化し、ますます体内に取り込まれやすくなるのだが、微細化して表面積が増えるのに比例して吸着する発がん物質も増加することは明らかだ。現在はその影響が目立たなくても、既にこれだけ大量に環境中に廃プラスチックが溜まってしまったのだから、将来、健康に対する負の影響が急速に指数的に増加する可能性も十分にあり得る。


 さて、この問題を調べているうちに、この廃プラスチック問題は地球温暖化問題と極めてよく似た経過をたどっていると感じるようになった。現在は、廃プラスチック問題の深刻さについて、専門家のかなりの割合が警鐘を鳴らし始めている段階なのだろう。

 地球温暖化問題が国際的に広く認識され始めたのは、今から約三十年前、1988年の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」設立の頃なのだろうが、この廃プラ問題はその数年前の1980年代初頭の段階に当たるのかもしれない(地球温暖化に関する動きの歴史 -wikipedia-)。

 地球温暖化問題は、我々世代を含む数世代が「より便利な生活と、より多くの収入」をひたすら近視眼的に追求した結果として生じさせてしまった次世代への負の遺産なのだが、この廃プラゴミ問題もそれに続く第二の負の遺産となりそうな予感がする (日本の場合には、さらに、次世代に先送りしつつある第三の負の遺産として、「返済できる見込みも立たず、その増加を止めることすらできない膨大な政府の負債」も挙げられると思う)。

 幸いなことに、目に見えない温暖化問題に比べれば現状がはっきりと目に見えることもあるためか、この廃プラ問題に対する世界各国の対策の立ち上げ方は、温暖化問題よりもはるかに迅速であると感じます。次回の記事では、引き続き、各国の廃プラ削減への取り組みの現状を紹介する予定です。

/P太拝