「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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ロシアのウクライナ侵略

 昨日、ついにロシアのウクライナへの侵略が始まってしまった。

 このロシアによるウクライナ侵略。何やら、今回の新型コロナウィルスによる死亡の主要原因とされている、サイトカインストーム(自己免疫の暴走)に共通するものがあると感じる。

 感染症が体内に侵入してきた場合、体内の免疫系が外敵のウィルスなどに反応して、自分の組織を防衛するためにサイトカインという低分子蛋白質を放出する。しかし、免疫系が過剰に反応し過ぎてサイトカインの放出量があまりに多量になると、サイトカインによる自分自身の細胞への攻撃が始まって体内各部での炎症を引き起こす。その結果、最悪の場合には死に至り、そうならない場合でも長期にわたって後遺症に悩まされることになる。

 現在のロシアも、NATOの東方進出に過剰に反応するあまりに、自分たちに一番似ている国家であるウクライナへの攻撃を始めてしまった。長い目でみれば、これがロシアという名の国家の解体の始まりとなるのかもしれない。

 少し離れた日本から今までの経過を見れば、ロシアが今までのメンツを捨ててその軍事力を徐々に削減してさえいれば、今のように東欧諸国がNATOに先を争って加盟する事態にならなかったことは確かだろう。ロシアの実像とは、実は鏡に写った自分の姿にすら過剰に恐れる臆病者なのだろう。このような過剰な防衛反応の反動から即暴力的侵略へと走るような国は、世界全体にとっては迷惑でしかない。ロシアの現政権の速やかな消滅を望みたいが、その過程の中でロシア国内と他国での犠牲者が増えることがあってはならない。

 何でも暴力で解決しようとする、無能かつ野蛮な旧人類のナルシスト、プーチンとその一派に対しては、当面は経済制裁で応えるしかなかろう。暴力に対して暴力で応えれば、双方の犠牲者がさらに増えるからだ。暴力で他国を脅すことしか考えていない独裁国家には一円も渡すべきではない。渡したカネがミサイルに姿を変えてこちらに帰って来かねない。

 希望が持てるのは、ロシア国内でさっそく戦争反対のデモが始まったというニュースだ。これが北朝鮮や中国だったら、デモのために人が集まることすら不可能だったろう。今後のロシア内部での変革に期待したい。

 最近になって、ロシアと日本との貿易内容を調べてみた。ロシアからの輸入の大半が石油、天然ガス、鉱物資源、木材などであった。我々一般人が不買運動できるようなものは酒のウォッカくらいだろうか(昔はともかく、最近はロシア製のウォッカを飲んだ記憶は全くないが)。ロシアに出資して石油や天然ガスを購入している商社の三井や住友には、日本政府からロシアに対する出資の見直しを働きかけるべきだ。

 日本からロシアへの輸出は主に自動車や機械である。これらの輸出規制は当然実施すべきだが、肝心なのは半導体の輸出停止だろう。以前調べてみたことがあるが、ロシアの半導体生産量は旧ソ連時代も含めてほぼゼロだった。ロシア製兵器に使う半導体は、そのほぼ全量を輸入に頼っているとみてよいだろう。

 ロシアにミサイルや戦闘機をさらに作らせないためにも、国際間で協調してロシアへの半導体輸出をゼロにすべきだ。そうなれば、当然、ロシアは中国などの友好国からの迂回輸入を始めるだろうが、これは昔のココムのように使用目的を厳正に管理した上で輸出を認めるようにすればよいだろう。

/P太拝