「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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#経済・労働

三代ごとに政府が潰れる国(1)-年表の比較-

近頃、よく聞くのが「今の時代は戦前によく似ている」という話。そこで最近の出来事と戦前のそれとを比較してみようと思い立ちました。この二か月ほどの間、暇な時に少しずつ調べて表を作成。下に示すのがその比較年表です。 表-1 江戸時代末期、明治~昭…

今回の鳥取市市議選の結果について

11/20(日)に鳥取市の市会議員選挙が行なわれました。この機会に、久しぶりに鳥取市政について取り上げてみたいと思います。「日本の風力発電の未来」シリーズ記事については、あと一回、「風力に替わる再生可能エネルギーは?」の内容で書く予定です…

日本の風力発電の未来(3)-温暖化の風力への影響、日本の洋上・陸上風力の現状-

先回からの続きです。 (4)温暖化の風力への影響 英国やデンマークなどの北海周辺諸国が風力発電に熱心に取り組んでいる背景には、この地域が人口稠密で電力需要が大きいこと、さらに一年を通じて偏西風が吹き冬季には特に強くなるために風力発電に有利で…

日本の風力発電の未来(2)-最近の円安(続き)-

先回の記事を書いた時に最近の円安について取り上げましたが、その原因についてもう少し深く掘り下げたいと思い、引き続き調べていました。その結果がある程度見えてきたので、予定を変更して再び円安について取り上げてみたいと思います。 (3)最近の円安…

日本の風力発電の未来(1)-鳥取市内の風力発電計画、風力発電のコスト、最近の円安-

先週初めからこの十日ほどの間に筆者が一番注目したのは、何と言っても中国共産党大会における習近平の独裁体制の確立であった。 周りをイエスマンだらけで固めてしまった彼を停めるものはもはや誰もいない。習が念願とする台湾侵攻も、従来の2027年頃との米…

ベトナムを訪問しての感想

(1)ベトナム社会における女性の地位 ベトナムのハノイに三日間いて感じたのは、「この社会には、暗黙の了解のようなものが確かにある」ということだった。そう感じたのは、今回の連載シリーズの第一回目で既に述べたように、歩行者が車やバイクが切れ目な…

中国の台湾侵攻の可能性について(2) -各国の自給率と貿易-

先回からの続きです。 (3)各国の自給力 20世紀以降、国家間の大規模な戦争はいわゆる「総力戦」へと移行した。現代の戦争とは、自国の経済体制を極力維持しながら敵国のそれを破壊することで、結果的に軍事的優位を獲得しようとする競争であると言い換え…

中国の台湾侵攻の可能性について(1) -各国の労働人口と経済成長率の比較-

例年、今の時期は個人的に何かと忙しいことが多く、原稿を途中まで書きかけたままで一度も投稿しないうちに五月が過ぎてしまいました。 ウクライナ情勢は膠着の度合いを強めているものの、当初心配された「プーチンによる戦術核の使用」については、下の5/20…

鳥取はすでに岡山の商圏? 頑張れ!鳥取商人!

二年前の秋、それまで畑仕事に使っていた軽トラの調子がおかしくなってしまった。エンジンをかけて走り始めると、今までは感じなかった異音が気になる。走っているうちにエンジン音が高くなってくる。少し長時間走っていると、キンキンと耳障りな音がしてう…

世界各国の幸福度指数

最近読んだ記事の中で強く印象に残った記事がありました。以下紹介しておきましょう。 「フィジーで十数年暮らして見つけた「幸せのための4つの習慣」」 南太平洋の島国フィジーで英語学校を経営している大阪出身の人が書いた記事です。一部を紹介します。 …

最低賃金を継続して引き上げなければならない理由

先回の記事でとりあげたように、今回の参院選の争点の一つが最低賃金の大幅引き上げですが、まずは「最低賃金引き上げ論」の元祖ともいえるデービッド・アトキンソン氏による次の記事を一読していただきたい。同氏の提言は、単に格差是正だけにはとどまらず…

最低賃金が参院選の争点

最近は期限に追われる仕事(?)が多く、しばらく更新していませんでした。 気が付けば参院選も終盤、期日前投票に行くつもりだったが、まだ行けていません。地方区の投票先は決めたが比例区はどうしようかと思っていたら、今朝、次の記事を読みました。週刊…

新・階級社会

昨年読んだ記事の中で衝撃を受けたものの一つに、雑誌「週刊ダイヤモンド」の四月の記事、「あなたの階級はどれ?現代版カーストの恐怖」がありました。「日本の格差が拡大し固定化されて、新しい階級社会が出現してしまった」という内容です。この説の主要…

米子が生んだ心の経済学者 宇沢弘文が遺したもの

上のタイトルは、米子出身の経済学者である故宇沢弘文氏の足跡を紹介する番組名。 一昨日の12/26夜、NHKBS1で同番組を見ました。二年前にケーブルテレビ局である中海テレビで製作された番組とのこと。次のサイトから無料で見ることができるようです。 https:…

外国人研修制度の仕組み

先日国会で成立した「改正出入国管理法案-外国人労働者受け入れ拡大法案-」、その前提であった今の外国人研修制度の実態が今一つよくわからなかったが、今日の次の記事を読んでやっとその仕組みが理解できた。 「なぜベトナムの若者は日本の技能実習生にな…

久しぶりの東京

先日、親戚の慶事があり、久しぶりに東京に行った。会社員時代には二カ月に一度くらいの割合で関東方面に出張していたものの、会社を離れてからは行く用事も特に無く、実に五年ぶりの東京であった。 久しぶりに電車に乗って気付いたのは、七割から八割の人が…

鳥取市の業務、民間への丸投げはどこまで進む?

本日夕刻、台風12号は伊豆諸島にあり西進中とのこと。明日の午前中には鳥取県に最も接近するそうです。今月上旬の豪雨(智頭町で累計500mm超)ほどには降らないでしょうが、その半分近くまで降るとの予測もあります。崩れたところがさらに崩れる可能性もあり…

河原インター山手工業団地の入居企業はなぜ増えないのか?

先週末の6/23土曜日、当「市民の会」主催により鳥取市福祉文化会館で「鳥取市の財政」に関する学習会を開催しました。参加された市民の皆様、熱心に聴講いただきありがとうございました。詳しい内容については当会のサイトに掲載しています。ご確認いただけ…

働き方改革の中味って?

春になってあれこれと忙しくて、しばらく投稿をサボっていたが、久しぶりに記事を書いてみました。 連休も終わり国会審議も再開される見込み。森友・加計問題も気になるが、以前から疑問に思っていたのは「働き方改革」という法案の中味だ。 今までの経過を…

各国の年収格差と子供有り無しの関係

今年になってから読んだ記事の中で、一番衝撃を受けたのが次の記事でした。「今の日本で子を持つことは「ぜいたく」なのか?」 以下、この記事の概要。 ① 2012年のOECD報告によると、子育て世代(30~40歳代の男性)を経済力別にグループ化して子を持つ人の比…

政府債務が対GDP比200%超の国の末路-(2)

最近、国の経済動向と国家存亡の関係について興味を持ち、海外のエコノミストが書いた本を何冊か読んでいます。その中には、しばしば、現在の日本政府の債務問題について触れた記述が見受けられます。以下、紹介しておきます。 (1) 「ブレイクアウト ネー…

政府債務が対GDP比200%超の国の末路-(1)

昨夜から雨。今日は衆院選の投票日。午後からは台風接近で雨に加えて強風が吹きそうなので、午前中に投票所に行く予定。 安倍総理によると今回は「国難」選挙だそうだが、真の国難とは、日本政府の財政の悪化だろう。GDP比で239%(2016年)もの世界一の借金を…

10/22衆院選の争点

今度の衆院選だが、どうにも関心が持てない。「北朝鮮の脅威」が国難だと叫びながら国会を解散するという支離滅裂な論理を振り回す総理。財源も示さずに実行不能なアメ玉政策を並べ立てる各政党。ウンザリして、新聞の選挙関連の記事を詳しく読む気にもなれ…

骨のある国政論を聞きたい!

最近の政治家の発言は、目先の選挙での受け狙いの、実現性を欠いた甘い言葉ばっかり。全くうんざりしていたのだが、昨日、実に久しぶりに骨のある国政論を読んだ。 「アベノミクスへの対抗軸を示す注目の学者・井手英策の思想」 ダイヤモンドオンラインの記…

社会の分断が始まったのはアメリカだけではない!

過去二回の記事で教育関連の話題を取り上げたので、今回も教育分野についてとりあげてみましょう。単に教育分野にとどまらず、日本の社会全体に深く関係してくる問題です。 昨日付の記事を紹介しましょう。Yahooにも同一の記事が転載されていますが、Yahooの…

TPP採決騒動に思う、世界のグローバル化はどうなる?

まずは、鳥取ローカルな話題のご案内。 先週末の土曜日に、我が「開かれた市政をつくる市民の会」は、六月の第一回に引き続いて第二回目の学習会を開催しました。メインテーマは「鳥取市庁舎新築移転の問題点」であり、当会が深澤鳥取市長あてに提出した公開…

一人当たり県民所得、鳥取県は三年連続ブービー賞!(4)

(先回からの続き) (5)パフォーマンス県政 '99年から二期八年間にわたり知事を務めた片山氏は'07年に退任。'07/4に実施された知事選の結果を受け、知事の座は現在の平井知事へと引き継がれた。この知事選では、平井氏は対立候補の共産党系無所属の山内氏…

一人当たり県民所得、鳥取県は三年連続ブービー賞!(3)

(先回からの続き) 今回は、これだけ県経済が落ち込んでいる中で、行政は何をやっているんだ!という話にするつもり。 (4)県と言う行政単位は必要か? いきなり過激なタイトルとなってしまったが、行政での県の役割という問題を調べてみるほどに、この疑…

一人当たり県民所得、鳥取県は三年連続ブービー賞!(2)

(先回からの続き) さて、鳥取県の県民所得の2010年頃からの急落の原因はどこにあるのでしょうか?、以下の要因が大きく影響していると思います。 (1)主力産業であった電機関連産業の衰退 下に県内の製造業の品目別売上高の推移(2005-2014)を示しま…

一人当たり県民所得、鳥取県は三年連続ブービー賞!(1)

毎年6/1には、内閣府が「県民経済計算」という指標を発表しています。この中には、各都道府県の「一人当たり県民所得」という指標も含まれています。実は、我が鳥取県は、この指標が三年連続で全国46位、つまりブービー賞を取っているのです。鳥取より下には…