「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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一人当たり県民所得、鳥取県は三年連続ブービー賞!(1)

 毎年6/1には、内閣府が「県民経済計算」という指標を発表しています。この中には、各都道府県の「一人当たり県民所得」という指標も含まれています。実は、我が鳥取県は、この指標が三年連続で全国46位、つまりブービー賞を取っているのです。鳥取より下には、万年最下位の沖縄県が位置するだけです。

 なお、「県民所得」とは、各県内の「雇用者報酬」、「株の配当などの財産所得」、「企業所得」を合計したものです。したがって、「一人当たり県民所得」は、県民一人あたりの平均給与よりもかなり大きな金額となります。ですから、「我が家はこんなには給料をもらっていない!」などと誤解されないように・・・。

 さて、2013年度(平成25年度)における「一人当たり県民所得」下位10県の過去の順位の変遷を見てみましょう。下のグラフに2001~2013の13年間の推移を示します。
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 赤丸付の黒い線が鳥取県の順位の推移です。2000年頃には中位と下位の中間くらいの35位前後に位置していたのに、2000年代の後半から急速な下落が始まり、以降は全く上向きになっていないことが一目瞭然。2010年には「永遠のライバル」島根県の後塵を拝し、2011年には「ほぼ万年ブービー」であった宮崎県にも抜かれて46位となってしまいました。今や、鳥取県の下には沖縄県しか残っていません。この鳥取県の急速な下落は前例がないレベル、まさに劇的な急落といってよいでしょう。

 県民所得の計算が確定するにはある程度の時間が必要とされており、現時点では2013年度までしか確定していません。鳥取県に関しては、最近二年ほどの間に経済状況が大きく好転したという情報は皆無なので、2015年度までの五年連続でこの全国で46位という位置をキープし続けている可能性が極めて強いと思います。

 具体的な金額の推移についても触れておきましょう。下に一人当たり県民所得の推移を示します。なお、このグラフには、上の下位十県に加えて隣接する兵庫県岡山県、さらに全国平均の推移も表示しています。
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 このグラフでも、鳥取県を赤丸付の黒線で表示しています。2001年からの12年間で、一人当たり約25万円も県民所得が減少してしまいました。特徴的なのは、2009年のリーマンショックで大きく落ち込んだのは全国共通ですが、鳥取は他県に比べて底からの回復が非常に緩慢なこと。この調子では、近い将来、沖縄にも抜かれて全国最下位県となる可能性も無いとは言えません。
 
 ちなみに2013年で見ると、一位の東京都の一人当たり県民所得は450.8万円、二位の愛知県は357.9万円、三位は静岡県で332.6万円でした。

 なぜ、最近の鳥取県の経済はこんなにも低迷しているのでしょうか?他県とどこが違うのでしょうか?筆者の思うところを話せばたいへん長くなりますので、この続きは次回・・。

/以上