「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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あの号泣議員が県議に当選できたわけ

兵庫県議の野々村被告の裁判が進行中。懲役三年を求刑されたそうです。2014年7月の不明瞭支出の釈明会見での号泣シーンは全世界に配信されました。

この号泣会見を見た中国政府の幹部、「わが国の一党独裁の方が、あんな議員を選んだ日本の民主主義よりもはるかにマシ」と言ったとか。野々村氏も情けないが、彼に投票した西宮市民はもっと情けないというほかはない。

その号泣議員が県議に当選できた背景を開設する記事が最近公開されましたので紹介します。

 
この記事によると、選挙に勝つ秘訣は次の二点に集約されるそうです。要するに、「選挙は、商品を売り込む企業の営業活動と全く同じ」だとのこと。

①「その時の風をとらえること」 
選挙直前のメディアの流れに乗ること。選挙のプロの話では、「追い風さえ吹いていれば、カカシが出馬しても当選できる」そうです。不倫で衆院議員をやめた京都選出のあの議員も、「アベノミクスの風」に乗ったノッポのカカシの一人だったようです。

地方議員からいきなり国政に飛んでしまうが、一例をあげれば、小泉首相時代の「郵政民営化」選挙。今から思えば、郵政民営化にどれほどの意味があったんでしょうね?なんで有権者が、特に高齢者世代が、あんなに小泉さんを熱狂的に支持したのでしょうか?その後、彼らは小泉さんが推進した後期高齢者医療制度で、負担増のしっぺ返しを食らうことになりました。
 
ちなみに、その息子の小泉進次郎議員が現在推進している農政改革の手法ですが、特定郵便局を仮想敵とした父親の手法とうり二つです。進次郎氏の現在の仮想敵は、言うまでもなくJA中央。
 
ついでながら、この「仮想敵を設定して執ように攻撃することでメディアに頻繁に登場し、自分を正義の味方のように印象付ける」という政策手法は、維新の会を立ち上げた橋下氏が常用していることが良く知られています。

 
②「候補者が華を持つこと」
若さ、外見、経歴などで有権者の注目をひく何らかの華を持つこと。

野々村議員には整形疑惑もあるようです。さわやかな、好感をもたれる風貌を持っているだけでも、票の上積みは確実でしょう。元公務員という経歴を持つことも信頼感につながるようです。

ただし、風が吹いていないと、いくら美男・美女であっても外見だけでは票は取れない。町中に貼られている「幸○○現党」のポスターには女優と見間違えるような美人が微笑んでいますが、いつも泡沫候補なみの選挙結果です。

こうしてみると、特に地方選挙では、有権者が候補者を選ぶ基準と言うのは実にいい加減なものです。結果として、野々村議員のような「就職先として議員を選んだ」人物を大量に議会に送り込んでしまっているのです。一党独裁国家の政府要人にバカにされるのも当たり前という気もします。

わが鳥取市にも、「就職先として市会議員を選んだ」人たちが、特に与党には大量にいるように見えます。彼らは、市庁舎新築移転のような市民に数十億円もの負担を強いる無駄遣いにはもろ手を挙げて賛成する一方、自分の成果としては、自分の町内の公民館を多額の税金を無駄遣いして新築したことを誇っているような連中ばかりです。

彼らは、地元や支持業界への利益供与などを通じて、ひたすら自分の議員のイスを守ることばかりに汲々とし、市民全体への奉仕を最初から放棄している。むしろ、今年秋からの下水道料金大幅値上げをいとも簡単に認めたことに見られるように、市民に負担を押し付けて平然としている。野々村議員との違いは、法律に触れないことだけであり、そのアタマの中身はほとんど一緒と言ってよいでしょう。

二年後の11月には次の市議選があります。市執行部の無駄遣い体質を監視し、市民全体の利益を最優先して考える候補者に数多く出馬してもらいたい。

当選するためには、上の二点さえ満たせばよい。あの野々村氏でさえ当選できたのですから不可能ではないでしょう。「市民の会」も流れを作るために一役買いたいと思います。

/以上