「開かれた市政をつくる市民の会(鳥取市)」編集者ブログ

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鳥取市の地価下落率、全国の県庁所在地の中では最悪?

 


 今朝の新聞に昨日公表された全国の地価(今年7月1日時点)に関する記事が載っていました。地方の中心都市では地価上昇が鮮明になってきた半面で、多くの地方都市では地価下落がいまだに止まらないとの内容です。我が鳥取市に関する部分を拾ってみました。

 下の図は日経新聞の記事からの引用で昨年からの地価の変動率を示したものです。詳しいデータまでは載っていないものの、表現の仕方から見て、全国の県庁所在地の中ではどうやら鳥取市が地価下落率トップのようです。

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 鳥取県内の中ではどうでしょうか。県の公式サイトに県内各自治体別の地価変動率が載っています。その中から、市部の部分を抜粋して下に示します。f:id:tottoriponta:20190920222547j:plain

 米子市は住宅地、商業地、工業地とも全てプラスで全用途の平均では0.6%のプラス。それに比較して鳥取市はすべての用途でマイナスであり、全用途平均では1.3%のマイナスです。倉吉市境港市に比べても下落率は大きく、いわば鳥取市の存在が県内全体の地価上昇率を引き下げているといってよいでしょう。

 地価はいわばその街の「経済の体温計」のようなもの、鳥取市の経済の低迷が相当深刻であることを示しています。名前だけ「中核市」になっただけでは、実際には何の効果もないようです。

 もう少し細かく見てみましょう。この県のデータの中には地価上昇率のトップの約5地点とワーストの約5地点も載せてありますが、トップリストの全ては米子市周辺、ワーストリストの半分程度は鳥取市内と両市の明暗がはっきりと分かれています。

 特に注目されるのは、商業地のワースト三位に鳥取駅のすぐ近くの末広温泉町の地点が入っていること。備考には「中心市街地の商店街であるが、店舗の閉鎖が目立つ」との記載。同じく県のデータによれば、鳥取駅周辺の商業地の地価は駅南の扇町がマイナス1.6%、若桜街道沿いの栄町がマイナス0.8%となっており、市内の他の地域に比べて、特に鳥取駅周辺の経済の低迷が深刻であることを示しています。栄町の地点は長らく県内最高地価を維持してきましたが、近いうちに米子市明治町にその座を奪われそうな感じがします。

 市長は「市庁舎の駅南移転で駅周辺の活性化を図る」と繰り返し豪語していますが、どうやらその言葉通りに受け取っている向きは少ないようです。来月から新庁舎への移転が始まりますが、果たして市長の言葉通りに市庁舎移転で鳥取市の経済が活性化するものかどうか、大いに要注目!

/P太拝